メタファー:リファンタジオはアトラスブランド35周年作品として作られたファンタジーRPGです。
アトラスのゲームというと独特の癖があるイメージも強いので、避けてしまう人もいるんじゃないかなと思いますが、メタファーはそういう人にも遊べる作品にはなっています。
独自色が結構強くてある程度慣れていく必要はありますが、総じて高いレベルで最後まで楽しめる作品でした。
以下はレビューなのか良くわからないレビュー
まずは総合得点
81点
独自の要素を盛り込みながらもストーリーは先を早く知りたくなる出来だったし、
登場人物も魅力に溢れていた。演出も細部までこだわりを感じ好印象。
惜しいと感じる部分もあるがそれを上回る良作。
物語について
物語の舞台はユークロニア連合国という王が治める国です。
物語開始時はユークロニア連合国は王子と王が続け様に暗殺されてしまい国が
揺れている状態。
しかし王が暗殺された際に放った魔法により「王位継承の選挙」が行われることになり、色々あって主人公が王になるために立候補し物語が大きく動いていきます。
物語の序盤で王子は殺されておらず、「茨の呪い」により仮死状態であり、
徐々に弱っている最中であることがわかります。主人公はそれを解除するために
密命を受け動いているという設定。
メタファーの世界には8つの種族があり主人公はその中で最も忌み嫌われているエルダという種族ですが、そのままの格好で街を歩いているため差別的な言葉が飛んできたり関わりたくない感じを出されてしまいます。
「なんで変装しないんだ?」と思うわけですが、のちにそういう部分すら伏線であったことがわかります。その物語の妙はポイントが高いです。
ありがちな話ではあるが不自然さはないんですよね。
聖剣伝説の新作に比べると遥かに用意された物語の歪は小さいです。
現世では当たり前の「選挙」の概念ですが、それが王の放った魔法により強制的に行われるというところがポイントで、この世界の人々にある種族間の差別意識なんかも当たり前でヒエラルキーは変わらないと思っている意識が徐々に変わっていきます。
ファンタジー世界ながら現実の世界とリンクしてる感じはこの物語の根幹とも関係があるのですが、徐々にプレイヤーにそれを浸透させるような作りが上手だなと思いました。
システムについて
メタファーリファンタジオのシステムとして特徴的なのは、最終的目標である
「選挙の日」まで1日1日過ごしていくというものです。
毎日ひめくりカレンダーのごとく過ごすのは新しいなと思いました。
※途中でメインクエストの目的が出来てクリアすることになる
1日は昼パート、夜パートに分かれていて、ダンジョンに移動するなどの大きな行動をする場合は移動に時間を費やします。ダンジョンは時間がかかるので昼に移動しないと駄目だったりします。またダンジョンを攻略すると昼パートは消費され夜になっていて他の行動が出来ないみたいな制約があります。
このように昼・夜パートで行動しつつ、王の資質というものを増やしていき、
人々の依頼(クエスト)をこなして支持を集めていくという流れです。
かなり複雑なシステムに思えますし、何をしたらいいのかが分かりづらい部分はあるんですが、普通のRPG同様、用意されたクエストをどんどんクリアして、仲間の信頼度を高めていけば最終的にはなんとかなります。
王の資質も後半になるとポイントがかなり貰えるので、無理ない範囲で上げていけば最終的には全部MAXになるので問題ないです。
取り返しのつかない要素が結構あるのでセーブを沢山作って何か変だと思ったらやり直すのも手ですね。
とりあえず初めて野営地に立ち寄る際は周りを良く見渡して、とあるものを必ず拾ってからキャラに話しかけるといいですよとだけ書いておきます。
僕はこれをやらなかったので1周目で全部集められませんでした…
戦闘について
メタファーの戦闘方法は2つあります。
1つはフィールドやダンジョン内で行うアクションによる戦闘。
もう1つがコマンドによる戦闘です。
主人公とLvが-3差(つまり主人公が敵よりLvが3以上高い状態)あると
アクションだけで倒すことができます。
Lv-3差以内の場合にアクションで倒そうとするとかなり時間がかかります。
素直にコマンドバトルを挑んだ方が良いと思います。
アクションでモンスターを攻撃し、ゲージを削り切るとモンスターが気絶します。
気絶した状態のモンスターと戦闘に入ることで戦闘が有利になります。
敵のレベルはフィールドでL2ボタンを押して出来るスキャンでわかるようになっているため、初めて遭遇する敵相手でもストレスを感じることはないです。
ちなみにアクションはアーキタイプの系統ごとに違っていて、マジシャンは攻撃力が若干低いので敵を気絶させるのに2,3回殴らないといけないのですが、その反面360度攻撃なので使い勝手が良いとか、ファイター系は1発で気絶させられるが振りが遅く使いづらいとかガンナーは遠距離から攻撃可能みたいな特徴がわかれています。
またコマンドバトルでノーダメージで倒すとノーダメージボーナスにより
経験値やアーキタイプを育てるのに必要なMAGというポイントが多めに貰えます。
逆にモンスターに殴られると向こう有利な状態で始まってしまうので注意が必要です。
コマンドバトルではプレスアイコンという行動力を示したようなものがあり、味方も敵も行動する度にそれを消費します。味方用のプレスアイコン全部使い切ると敵のターン、敵のプレスアイコンが全部消費されると味方のターンになるという具合です。
プレスアイコンは普通に攻撃したりスキルを使うと1消費、防御なら0.5消費。
味方と2人で放つジンテーゼという合体技は2使うなどと消費量が決められています。
敵の弱点をつくと半分の消費量で済んだり、プレスアイコンを増やしたりもできます。
行動を回避すると相手のプレスアイコンを2消費させるとか、敵が吸収や反射する
攻撃をしてしまうと3消費させられるなどだいぶ入り組んだ作りですが、
そこまで難しく考えなくてもいいです。
戦闘中に隊列を替えるだけならターンを消費しないとか、戦闘をいつでも最初からやり直せるなど細かな配慮もプラス評価しています。メンバーを入れ替えるのはプレスアイコンという行動力を消費しますが、それだけで交代できるので戦術にはかなり幅があります。
戦闘をいつでもやり直せるのを利用して、敵を麻痺させるアイテムを使う→失敗したら戦闘をやり直すなんてことも可能になります。
これは楽がしたいプレイヤーはシステムを利用すればいいですし、そういうのが嫌な人は利用しなければいいという自由度として高評価しています。
クラスシステム(アーキタイプ)について
すでに書いてしまいましたが、「アーキタイプ」という平たく言うとクラスシステムのようなものがあります。アーキタイプにはマジシャンやファイター、プーリストなど様々なクラスがあります。
主人公のLVを上げるだけでは強くなれないので、アーキタイプも育てる必要があります。
他のゲームではクラスのLvがMAXになった場合、それ以上そのクラスを使うメリットはなく、次のクラスに切り替えてまた育成するみたいな流れになりますが、この作品では、LvMAXまで育てたクラスを使い続けてMAGが一定数溜まると、「英雄の光葉」という1つにつきクラスの経験値が1000貰えるアイテムが手に入ります。
つまりひたすら同じクラスを使っていても、このアイテムを使えば別のクラスを育てることが可能になります。(育成効率自体は育ちきっていないクラスを使ったほうが良い)
アクションが使いやすいマジシャン系固定でもいいのは嬉しい要素でした。
ちなみにマジシャン系固定はかなりメリットがあります。
マジシャン系はフィールドアクションで敵を気絶させるまたは倒すとMPが1回復する能力があるので、それによりダンジョンで延々と経験値を稼ぐことができます。
ダンジョンから出て移動するのに行動を消費するゲーム性なので、同じダンジョンで長く戦い続けられる恩恵はかなり大きいですね。
経験値が美味しい敵はフィールドアクションで倒さずに戦闘でノーダメージで倒し、
経験値がそこそこな敵はアクションでバサバサ倒して効率を良くする。
というのも攻略要素として重要でした。
またアーキタイプを変更しても他のアーキタイプにスキルを2つから4つ選んで装備させられるので、戦士系にしても攻撃魔法が使えるとか、支援系魔法を使えるようにすることが可能です。
戦略の幅、プレイヤーに委ねる自由な部分が戦闘やアーキタイプ周りはかなりありますね。
その他のこと
グラフィックは独特なものですが総じて綺麗で、演出にはかなりこだわりを感じました。とてもオシャレで開発のこだわりみたいなのが見れて心地が良かったです。
自分はBGMとしておしゃれな音楽がかかっている演出に弱いのかもしれない。
また最初の方でも書いたのですが登場人物に魅力があり、それぞれの物語もしっかりしていたと思います。特にマリアという少女が少しずつ成長する姿は心に残りました。
RPGが好きなら遊んで損は無いと思います。
マイナス要素としてはシステムが複雑に入り組んでいてやり直しがしづらい面があるので、1回のプレイで全てをやりきるのは難しいですし、初回プレイで何も見ない場合、全く望まない結果になってしまうこともあります。
そういう場合でも楽めるかどうか。そういう点では人を選ぶかなと。
端的に言うとゲームとして難しめであることがマイナス要素でしょうか。
以上
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日本ゲーム大賞「年間作品部門」大賞を受賞されたので少しだけ加筆修正しました。
受賞おめでとうございます。